マネーリテラシー

TURNING POINT FOR SAVING MONEY IN CASH

日々YouTubeや読書により投資とお金の勉強を行っていると、正直言うとyoutubeからは自分が知りたい新しい情報を得られることが少なくなってきたと感じるこの頃です。

自分が知らない新しい情報何かないかなーと思い、Amazonで本を探していると、ニック・マジューリ(2023)JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則 ダイヤモンド社 という本に出会いました。正直読むまでは、題名からして「お金増えます系」の本だったので期待していませんでしたが、読み始めると新しい情報や新たな気づきを得ることができてすぐに面白い本だなと感じました。

ここでまたひとつレベルアップするためにも(自分が忘れないため笑)、アウトプットしようと思います。

この著者はデータ分析が得意で、「現金でお金を貯める続けることはインフレ時には不利」といった誰しもが理解していることについて、データを根拠に証明し、そんな場合はこうするべきと教示してくれていますので読んでいない方は是非おすすめです。

今回の記事では、この本から私が学んだことを『新常識』と『新たな気づき』という2つのテーマに分けて紹介していきます。なので、本の内容を全て紹介するというものではありませんので、悪しからず。

このブログはこんな方にオススメです
  • 投資の勉強をしている方
  • 現金でまとまった資金を貯めている方または貯めようとしている方

新常識

①現金で貯める損益分岐点は3年

「現金」でお金を貯める場合インフレを考慮すると実質目減りします、期間が長くなれば尚更その影響を受けます。なのでインフレに対応できる「株式や債券」などに投資しながら貯めた方がいいのではないかと誰もがふと一度は思ったことがあると思います。

ただインフレの影響以上に、「株式や債券」への投資となると貯めようとした資金自体が大幅に目減りする可能性があるので、結局「現金」でお金を貯める方が安全で現実的だと考えて「現金」で貯めていると思います。

そこで、この本では1926年以降のデータを使って毎月1000ドルを積立し2万4000ドル貯めるのに必要な月数を現金と債券(米国債)で比較している。インフレのない世界であれば24ヶ月で貯まるところ、実際ではどうなるかと話というである。

結果としては平均すると債券に投資する方が早く目標に到達する。債券25ヶ月、現金26ヶ月という結果でした。

期間が2年であればそれほど差はなかったのです、債券が暴落するリスクを考えると期間が短期の2年であれば現金の方がベストといえる結論となっています。

そして2年以上の期間でも同じように検証し、3年程度が転換点の目安となるようです。

次に債券と株式でも比較し、株式の方がほとんどの場合で優れているが、はるかに悪くなる場合もあるとなっています。

これは、非常に興味深い検証結果で、私としては明確な答えをもらったという感じです。

要するに資金を貯める期間が3年未満の短期の場合は現金がベストで、3年以上の場合は債券、5年以上の場合は株式の方がベターということです。

②ドルコスト平均法より即一括投資の方が投資パフォーマンスが高くなる可能性が高い

先ほどの現金で資金を貯める最適期間が明らかになっただけでも衝撃でしたが、今からお伝えすることもかなりの衝撃を受けました。

複利の力は偉大であり、恩恵を受けるためには「早くから投資を開始することが大切」なのは自明のことですが、市場の暴落を懸念して資金全額を一括投資することを躊躇するのはよくあることだと思います。

私もそんな一人で、まとまった資金で投資信託を購入する時に毎月同額になるように1年間の分散投資を行っていました。

しかしこの本によると、大規模の暴落は稀にしか起こらないことから米国株式のリターンを1920年まで遡って12ヶ月毎にみても、一括投資の方が分割投資を平均して年4%上回っており、分割投資が一括投資を下回った期間は全期間の68%であることが分かっています。

要するに株式投資では分散投資より一括投資の方がパフォーマンスが上がる可能性が高いのです。

投資のタイミングは今その時であると言うことです。

しかも、株価が割高になっていく時(CAPE15未満からCAPE30未満になる時)でさえ同様に一括投資のパフォーマンスの方が高いことが分かっています。ただ最も割高(CAPE30超)のときは分割投資のリターンの方が1.2%(12ヶ月間で)上回ります。

それにしても、一括投資の方が優位であることはほとんどの場合で当てはまり、株だけでなく債券をポートフォリオに組み入れてリスク分散することでその確率は更に上昇することまで分かっています。

複利の恩恵を受けることができるので一括投資の方が分割投資より優位であることは漠然と分かっていましたが、データで証明されたことに意味があり割高の場合もほとんど当てはまることが理解できたことがこの本から衝撃を受けた2つ目です。

2つの新常識から

3年以上使わない現金があれば、今すぐに全額を債券や株式に投資すべきということです。

新たな気づき

債券投資の重要性 〜投資ポートフォリオに組み入れること検討〜

そして次はこの本からの「新たな気づき」です。一つ目としては債券投資の重要性です。

「債券投資に関しては株式投資よりリスクが低い分リターンが低い」という認識ぐらいしかなかったので、正直債券をポートフォリオに組み入れることを意識した事がなかったのです。しかし株式が下落した時に債券価格はそれほど下がらないことから分散投資の一つとして債券投資について再度勉強した方がいいなと思いました。

れっしー

ではベンジャミン・グレアム先生の『賢明なる投資家』を読み直そう!

2倍ルール 買い物の同額投資して罪悪感を減らす

節約をしているとお金を使うことに関して、少し億劫になります。しかし、私はビル・パーキンス(2020)DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール ダイヤモンド社を読んでから罪悪感を感じず上手に使うことができるようになりました。『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』については、ここでは割愛しますが読んでない方はこの本もおすすめです。

本題の2つ目の気づきとしては、「2倍ルール」という考え方が面白いなと感じました。このルールは、自分自身も取り入れようと考えています。

「2倍ルール」とは、非常にシンプルで何か高価なものを購入するときに同額を株式に投資するというものです。

例えば、5万円のコートを購入するときに5万円分のインデックスファンドを購入するということです。実際は10万円の支出となりますので、まず第一にそれでも欲しいものかと考えることになります。第二に購入したとしても半分は投資しているのでお金を使うことの罪悪感が和らげるというものです。

れっしー

欲しいものを購入できて投資もできて一石二鳥です。

この考え方いいねー

参考文献

・ニック・マジューリ(2023)JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則 ダイヤモンド社

気になるところを読むだけでも、参考になること間違いなしです。たくさんの過去データを分析し、証明を行なっているところが特にオススメです。

投資のパフォーマンスを上げるためには個別株を分析だけでなく過去の市場のデータを分析することも有意義なのではないかと今更ながら感じました。

以上がこの本から学んだ『新常識』と『新たな気づき』でした。

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