投資哲学

再び(3周目)『賢明なる投資家』を読んでみた②

では投資と投機の違いについて、「投資と投機①」に引き続きグレアムの名言から叡智を感じ取りながら続けていきます。

読んでいない方はこちらです。

再び(3周目)『賢明なる投資家』を読んでみた① 2014年に旧NISAで始めた株式投資。 手元資金がなかったため数十万円の少額でのスタートでした。 それでも現在は相場のお...

このブログはこんな方におすすめです。
  • 再び(3周目)『賢明なる投資家』を読んでみた①の続きが気になる方
  • ベンジャミン・グレアムの投資哲学を学びたい方
  • 投資方針を検討中の方
  • 株式投資勉強中の方

投資家は安全域を利用する

安全域の概念を利用することこそが投資と投機の分かれ道となる

安全域とは、投資家が被る損失や投資の失敗から守ってくれる余裕幅みたいなものです。

大きければ大きいほどいいとされています。

また債券や優先株だけでなく普通株にも当てはめることはできるそうです。

そして真の投資には「安全域の概念を利用すること」が不可欠であるとグレアムは提唱しています。

われわれは、投資による売買と投機的売買とを区別するための優れた資金石として、安全域の概念が利用できる可能性を提起したい。

真の投資には安全域が不可欠だということである。

そして真の安全域とは、数字や筋道の立った論証、また実際の経験に照らして証明可能なものでなくてはならない。

果たして我がファンドの今までの投資全てについて、説明できるだろうかと自問自答中・・・

では安全域の概念は今でも通用するのか

新しい投資手法は初めは上手くいくが、いつかそのうちに成果をあげることが難しくなります。

それは市場参加者が真似することにより、他を出し抜くことができなくなり結果が同じになるからです。

この考えから言えば、グレアムが提唱した「安全域の概念」はもう既に通用しないはずです。

しかし、グレアムの元で教えを受けた門下生たちは今でも結果を残しています。

世界一の投資家バフェットはグレアムの投資哲学に影響を受けたことを明らかにしています。

彼らはグレアムの安全域の概念を自分の投資方法に昇華されています。

このことから、我がファンドももう一度安全域の概念を学び直す価値があるのではないかと思います。

安全域を利用した投資とは、ファンダメンタル・アプローチをした結果、

だから投資したのだと説明できなければいけないと言うことです。

数字を使って証明できる自信がない投資は、投機という事です。

我がファンドはこのレベルにまだ達していない気がします。

週末投機家から平日投資家へ

3周目の振返りをすると、このブログで私自身を週末投資家と名乗っていますが、

まだまだ週末投機家だなと感じました。

今回『賢明なる投資家』で「投資」と「投機」について該当する箇所を再度読み直しましたが、

正直安全域の概念だけしっくりきておらず、口で説明できるようになっていません。

何かがぼんやりしていて腑に落ちていません。

なのでグレアムのもう一つの著書である『証券分析』を読もうと思います。

安全域の概念については、概念をしっかりと学んだ上で自分なりの方法に落とし込むところまでできてこそ、

意味が出てくるものだと思います。

我が子に分かりやすく説明できるように自分自身にしっかりと落とし込みしていきます。

そして「週末投機家」から「週末投資家」へ、「週末投資家」から「平日投資家(専業投資家)」になることがです。

最後はグレアムのこの言葉で締めくくりたいと思います。

株価が大幅に上昇したすぐ後には絶対に株を買ってはならない。

また、大幅に下落したすぐ後には絶対に売ってはならない。

今トランプ関税で世界同時株安になり下落してますが、落ち着いて判断したいものです。

参考文献

  • ベンジャミン・グレアム(2000)賢明なる投資家 〜割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法〜 パンクローリング社

投資と投機について、今回取り上げたグレアムの投資哲学は下記の3つです。

  1. 投資と投機の違い
  2. 株式市場の変動における投資家と投機家の関心事
  3. 安全域を使用した売買こそが投資

我がファンドは安全域を使った投資を除けば、しっかりとグレアムの投資哲学を身につけていることが分かりました。

ファンダメンタル・アプローチをしているものの、もっと安全域を使った投資について自信を持って説明できるようになりたいところです。

以上 再び(3周目)『賢明なる投資家』を読んでみた 〜投資と投機〜 でした。

lets read 『The Intelligent Investor』