トリドールからの株主優待

トリドールと言われても何の会社かピンとこない方もいるかもしれません。
トリドールはうどんチェーン「丸亀製麺」を全国展開する会社です。
トリドールという会社名でピンと来なかった人でも、丸亀製麺でうどんを食べたこと事がある人は多いと思います。
今回はうどんチェーンである丸亀製麺を展開するトリドールの株主優待について紹介していきたいと思います。
- トリドールの株主優待
- トリドールについて
- トリドールの決算状況
株主優待
トリドールからの株主優待は3,000円がチャージされます
現金3,000円分が下の写真のプリペイドカードにチャージされます。
初回の場合はチャージされたプリペイドカードが届きます。
2回目以降の優待は手元にあるカードに時期(6月と12月)になれば自動でチャージされます。
株主優待は保有株数により、もらえる金額が変わってきます。
100株の場合は3,000円です。

↑この優待カード(食の感動で、この星を満たせ。)に年に二回チャージされます。
保有株式数 | 優待内容 | 継続保有優遇制度 |
---|---|---|
実施回数 | 年2回 | 年2 回 |
100株以上~200株未満 | 3,000円相当 | 適用なし |
200株以上~1,000株未満 | 4,000円相当 | 左記に追加して3,000円相当 |
1,000株以上~2,000株未満 | 10,000円相当 | |
2,000株以上 | 15,000円相当 |
継続保有の恩恵を受けるためには200株以上必要
トリドールの株主優待をより楽しむためには継続保有の恩恵を受けることも一つの方法です。
そのためには1年以上、200株以上保有する必要があります。
200株以上で1年以上継続保有すると、追加で年2回3,000円もらえます。
200株保有した継続保有の恩恵を確認してみます。(株価4,535円:2025年8月8日現在)

優待利回りが1.3%(100株)から1.5%(200株)に増加します。
優待利回りを計算したら一目瞭然ですが、100株と200株ではそれほど大差はないです。
以上より200株にするために追加で約45万円を投資することは、他の投資先と比較して慎重に検討したいところです。
他のいい投資先はすぐに見つかりそうです。
因みに我がファンドは100株保有です。

優待利回りのお得感がないですが、丸亀製麺は子育て世帯でも利用しやすく、かつ1回3,000円あれば五人家族でもお腹いっぱいになります。
なのでトリドールの株主優待おすすめ度は星3.5
としてます。トリドールとは
実は焼き鳥屋さんから始まった
1985年に個人事業として炭火焼鳥屋を開業し、焼鳥屋から数えて現在創業40年になります。
現在は丸亀製麺だけでなく、「コナズ珈琲」や「ずんどう屋」や「天ぷらまきの」等を展開しています。
丸亀製麺以外はあまり行ったことがない方も多いのではないでしょうか。
有価証券報告書にてセグメント区分を確認にすると『丸亀製麺』『国内その他』『海外事業』となっており、丸亀製麺以外の国内事業は『国内その他』として一つのカテゴリーに区分されています。
次にセグメント別売上高を確認すると『国内その他』は13%程度で『丸亀製麺』が全体の47%『海外事業』が40%に比べると、まだまだ柱に育っていないのが現状です。
ただセグメント別売上高の対前年比増加率は『国内その他』が24.4%と一番大きくなっています。
しかし、これはそもそもの分母が小さいことが影響しています。
丸亀製麺以外はこれからに期待したいところです。
丸亀製麺のような違いを見せられるかが肝となってきます。
トリドールが急拡大した理由
ではなぜトリドール、丸亀製麺が急拡大したのか
それは食の感動体験「手作り・できたて」を追求したからです。
カッコ良くいうと「合理的に」生きることが良しとされる時代に「非合理的な要素」を出したからです。
それで瞬く間に拡大してグローバル企業にまで上り詰めました。
「食の感動で、この星を満たせ。」このスローガンを掲げて組織としての目指す方向性を示しています。
強いていうなら丸亀製麺以外のその他事業が、このスローガンを体現できるかどうかが今後の成長の鍵となりそうです。
決算状況
トリドールの最新(2025年3月期)決算状況をみていきます。
2025年3月期 | |
---|---|
売上高 | 268,228百万円(+15.6%) |
事業利益 | 18,205百万円(+27.4%) |
営業利益 | 8,674百万円(▲23.8%) |
当期利益 | 1,874百万円(▲65.7%) |
自己資本比率 | 27.0% |
営業利益率 | 3.2% |
自己資本利益率 | 2.2% |
( )の数字は対前年比を表しています。
2025年3月期は売上高と事業利益は過去最高となりました。(事業利益:売上収益-売上原価-販売費及び一般管理費)
トリドールでの事業利益は他社でいう営業利益となっています。
売上高や事業利益が過去最高となれば営業利益や当期利益も過去最高になりそうですが、今期についてはそうなっていません。
(因みにトリドールの営業利益:事業利益-減損損失+その他の営業収益-その他の営業費用になります)
営業利益や当期利益が過去最高となっていない理由は
不採算店舗の閉鎖やのれんの「減損損失」と一過性の「営業費用」がかさみ、対前年より72億円(+188%)増えています。
売上が対前年で363億円(+15%)増加なので、営業利益や当期利益が過去最高となっていないのは、単純に考えると「売上増加率」より「減損損失」や「営業費用」の増加率が高かったからという事が分かります。
この事実は店舗拡大による積極的な展開や先行投資が思ったように行ってなかった結果なのかもしれません。
この結果が真実かどうかを知るには、さらに他の年度の有価証券報告書を読まなくてはなりません。
ただトリドールに関しては優待株としての投資ですし、事業利益も過去最高になっていますので、これ以上の深掘りはしません。
事業利益が過去最高であるのは原材料費や人件費の増加分を増収で吸収できていることを意味しています。

調べる内容についてもバランスという名の妥協をしています。
一風堂と比較すると
ここでグローバルフードカンパニーを目指すトリドールと同業種で海外展開を今後も積極的に進める一風堂を比較したいと思います。
なんと創業年は同じなのです。
2025年3月期 | |
---|---|
売上高 | 34,166百万円(+7.5%) |
営業利益 | 2,809百万円(▲14.8%) |
当期利益 | 1,758百万円(▲19.6%) |
自己資本比率 | 57.5% |
営業利益率 | 8.2% |
自己資本利益率 | 17.6% |
( )の数字は対前年比を表しています。
たったこれだけの数字でも、同業種で比較すると違いが見えてきます。
まとめると・・・
- トリドールは一風堂(力の源ホールディングス)の約8倍の規模である事が分かります。
- トリドールはインフレによる費用増を増収で吸収し事業利益を対前年比で増加させているが、一風堂は営業利益を対前年比で増加できていません。
- でも一風堂の利益率はトリドールの利益率より高く確保できています。
投資先を比較すると簡単に分かることがありますので、個別株分析には必須です。
端と端で繋いで輪になって、ひとつにつながっています。
以上 トリドールの株主優待 でした。