コメダの株主優待

コーヒーと甘いもの好きにはおすすめのコメダホールディングス。
外食業界だけれども利益率が高いビジネスを持ち、”心にもっとくつろぎ”をコンセプトとして「コメダ珈琲店」を展開しています。
株主優待をもらいましたので、優待とコメダホールディングスについて紹介していきます。
- コメダの株主優待と隠れ優待
- コメダホールディングスについて(直近の決算状況)
コメダの株主優待は
株主優待は1,000円の電子マネー
株主優待をもらうには8月末と2月末の基準日に株主である必要があります。
もらえる株主優待は株主優待用の「KOMECA」(コメカ)と言われるプリペイドカードに「電子マネー1,000円分」が「年に2回」チャージされます。
(初回は「KOMECA」(コメカ)が発送されます、二回目以降は発送されません。)
コメカにチャージされた電子マネーは当たり前ですが、コメダ珈琲店を中心としたコメダホールディングスの店舗で使用できます。
実際コメダホールディングスのお店はコメダ珈琲店の他に「おかげ庵」や「KOMEDA is □」等あるみたいですが、残念なことに私は見たことも行ったこともありません。
なのでいつもコメダ珈琲店でシロノワールを食べるのに株主優待を使用しています。
隠れ優待
コメダホールディングスは株主優待以外にお得な点があります。
それは「議決権を行使する」ことで、優待分とは別に「プラスで500円電子マネー」がチャージされます。

株主になると「株主優待」や「配当」をもらう権利だけでなく、経営に参加する「議決権の行使」の権利が100株で1個与えられます。
コメダホールディングスは2月末決算なので、5月に入ると決算情報の書類とともに議決権の行使の紙が届きます。
そしてその議決権を行使すると7月1日にコメカに500円がチャージされます。

議決権行使だけで「+500円」はお得な隠れ優待です。
2回分をまとめて使用すると
優待は1回あたり1,000円で1年に2回ありますので年間合計で2,000円になります。
チャージされたコメカは有効期限が1年間となっていますので、2回分をまとめて使うことが可能です。
そして先ほどの隠れ優待+500円を合わせると年間2,500円相当がコメカにチャージされます。
我がファンドは2名義分コメダを所有していますので年間5,000円(2,500円×2名分)となります。

5,000円分あれば何とか我が家全員がシロノワールを食べることができます。

更にコメカはアプリに連動もできますので、カードを持つ必要がありません。
必要以上にカードを持ちたくないので、アプリ連動は助かります。
優待利回りは0.64%
コメダの株価3,110円(2025年8月18日現在)の場合、優待金額は2,000円相当ですので優待利回りは0.64%になります。
他と比べると優待利回りは正直低いです。

議決権行使でもらえる「+500円」を加味しても利回りは0.8%です。
配当もありますので、見てみましょう。
配当利回りは1.73%
一株あたりの配当金は年間54円ですので配当利回りは1.73%(5,400円÷311,000円)になります。
(2025年8月18日現在の株価3,110円)
合計利回りは2.37%
優待と配当の合計利回りは2.37%(7,400円÷311,000円)です。
優待だけでなく配当まで加味しても、まだまだ低いですがインカムゲインは一応2%を超えてきます。

議決権行使の+500円を加味した合計利回りは2.54%です。
インカムゲインと利益率を考えてコメダの株主優待は星3.5
にしてます。利益率については下で見ていきます。
コメダとは
コメダ珈琲店はFC店を中心に展開
創業者が喫茶店の事業モデルを成功させてフランチャイズ化により全国展開していきました。
支配権はその過程で創業者から投資ファンドへ、投資ファンドから投資ファンドへ移り変わりました。
最後の投資ファンドが2016年に上場させて持分を売却して今に至ります。
なので大口株主一覧に創業家は存在しません。
事業を成功させ自分が保有する株を売却するという億万長者の典型的パターンです。
そんな話はさておき、コメダ珈琲店はFC店比率95%です。
コメダ珈琲店はFC店により事業拡大し、FC店に経営を依存しています。

因みに丸亀製麺を運営するトリドールのFC店比率は76%(2025年3月末現在)です。
このFC店比率の高さから2つのことが浮かび上がります。
一つ目は「FC店に対する本部の手厚いサポート」です。サポートがあるからこそ加盟店が増えるのでしょう。
二つ目は「本部の利益率の確保」です。直営店での店舗拡大ではどうしても初期費用が嵩みます。
しかし、FC店により店舗拡大できれば初期費用はFC加盟店が負担することになりますので、本部は利益率を確保できます。

ただトリドールの中で「丸亀製麺事業のみ」であれば100%直営です。
スターバックスジャパンも100%直営です。
費用面だけでは推し量ることが出来ない直営店には直営店の強みがあることが分かります。
珈琲を通してくつろぎを
コメダ珈琲店に行ったことがある方はご存知だと思いますが、コメダ珈琲店はお店がくつろぎを与える空間になるように設計されています。
例えば、店舗デザインや店員によるフルサービスです。
店舗デザインはソファーのような座り心地の良い椅子や客同士の距離感や天井の高さといったものです。
コメダは自身のビジネスをくつろぎの場所を提供する「時間消費型のビジネス」と称しています。
コメダが他の珈琲チェーンと差別化できている理由はこの2つになります。
- FC店舗の収益性
- くつろぎを重視する「時間消費型のビジネス」

ただコメダ珈琲店に似た店を最近少しずつ見かけるようになりました。
競合他社の存在が気になります。
決算状況
次にコメダの最新(2025年2月期)の決算状況を見ていきます。
売上高 | 47,057百万円(+8.8%) |
営業利益 | 8,820百万円(+1.2%) |
当期利益 | 5,814百万円(▲2.6%) |
EPS | 127.66円 |
自己資本比率 | 43.1% |
営業利益率 | 18.7% |
自己資本利益率 | 13.1% |
( )の数字は対前年比を表しています。
パッと見て売上の伸びに当期利益が伴っていないというのが今期です。その理由については知る必要があります。
有価証券報告書を見ると、原材料費や人件費の高騰に伴って店頭メニューや加盟店向けの卸売価格の値上げを実施できています。
適切な値上げを実施できなければ生き残ることはできませんが、値上げしても顧客離れが起きないことが大切です。
更に見ていくと今期の利益減は気にすることがないことが分かります。
ドトールと比較
では次に国内店舗数最多のスターバックスに次いで店舗数が多い「ドトール」と比較してみましょう。
売上高 | 148,822百万円(+5.8%) |
営業利益 | 9,597百万円(+31.1%) |
当期利益 | 6,880百万円(+25.3%) |
EPS | 156.97円 |
自己資本比率 | 77.5% |
営業利益率 | 6.5% |
自己資本利益率 | 6.8% |
( )の数字は対前年比を表しています。
ドトールの売上はコメダの約4倍ですが、営業利益は1.08倍、当期利益は1.1倍となっています。
利益率の面ではコメダに軍配が上がります。
同業他社と比較するからこそ、まだまだコメダの独自戦略は健在であることが浮かび上がります。
これは毎回思うのですが投資では絶対に必要な作業です。
投機では必要ありません。
以上 コメダの株主優待 でした。