私は誰でしょう。
ウォーレン・バフェットの右腕、バフェットのバリュー投資に進化を与えた人、バークシャー・ハザウェイの副会長といえばご存知の方も多いと思います。
その人物とはチャーリー・マンガーです。
こんなに有名な投資家であるのに、私は実はマンガーに関する書籍を読んだことがありません。(購入したまま読まずに眠っていました)
でも『マンガー投資術』と『完全なる投資家の頭の中』の2冊持っていましたので、投資哲学を学ぶために読みやすそうな『マンガー投資術』を読んでみました。
今回はその備忘録記事になります。
- マンガーの投資術
- マンガーの投資哲学
先ほども言いましたがマンガーはバークシャー・ハザウェイの副会長でバフェットの右腕として、バークシャーの成功を支え引っ張ってきました。
なのでマンガーの投資術を学ぶということはバークシャー・ハザウェイの投資を学ぶということになります。
今回の備忘録記事は『マンガーの投資術』の中から今の私の心にグッと刺さった箇所を3つ取り上げています。
取り上げた3つはこちらになります。
①現金が金持ちになる秘訣
②レバレッジ
③学び続けること
全ての内容を解説するものではありません。気になる方は是非ご自身で本をお読みください。
現金が金持ちになる秘訣
まず一つ目は現金がお金持ちになる秘訣についてです。
バークシャーでは「現金を持つこと」が重要とされています。
しかし一般的な投資家は2つの理由から現金を保有しません。
一つ目は投資全体の利回りを下げるという理由から、投資を行う上で現金を持つことを良しとしません。
機関投資家も同じ理由で預かった資金を現金で保有することなく投資にフルベッドしています。
また最近読んだ本では投資資金があれば今すぐに投資したほうが投資収益は高くなるというデータが出ていました。
そういうデータもあることから我がファンドは必要最小限度の現金を残した他全てを投資に廻しています。
二つ目の理由は大量の現金を保有したまま「好機まで投資を待つこと」が難しいからです。
企業分析を続けているとその企業に投資したいという誘惑に駆られてしまったり、目先の利益(配当や優待)に釣られてしまうのです。
一般的な投資家にとっては大量の現金を持ったまま何年も好機を待つことが想像できず耐えられないのです。
バークシャーの投資が市場平均よりずっと良い成績を残している事実からマンガーが言う「現金を保有することが金持ちになる秘訣」であるという考えに従う方が正しい選択なのです。
ではなぜ現金を保有することが金持ちになる秘訣となるのかは、簡単なことです。
その理由は素晴らしい企業の株式を相場下落によって適正な価格になる好機のときに、現金があれば大量に取得することができ、その後何年もの間、高いリターンを享受できるからです。
ここは見つめ直すべき点と感じました。
実際コロナショック以後に日経平均が急落する場面が2回ありました。(2024年8月と2025年4月)
我がファンドは、ある程度投資資金が貯まればすぐに投資して現金を保有していなかったためその2回の暴落時に購入することができませんでした。
文章で好機まで現金を保有すると書くのは簡単なのですが、何もせず待つということがどれほどの忍耐を必要とし、難しいことであるのかを今は身にしみて実感しています。
ただこの悔しい経験をして、今後は株価とは反対の動きをする債券投資を検討することにしました。
株価が急落した時に、債券投資したものを現金化して株式大量購入というシステムです。
債券投資することでじっとしていられない気持ちや投資したい熱を発散しながら好機にも備えるという魂胆です。
明らかなことは、下落相場には大量の現金が必要ということです。
大量の現金を持ち好機を待つことが、大勢とは違う少数の行動になるからこそお金持ちになる秘訣となるのです。
私はこのデータの前提における恩恵を見落としているため、私の投資はデータと同条件になっていませんでした。
このデータが示す投資先は、「個別株」でなく「インデックス投資を通して株式」に投資することを前提にしていました。
どういうことかというと個別株投資では投資先企業の成長は投資家の選定次第になり必ずしも保証されていませんが、インデックス投資ではいつでもほとんどの確率で市場の成長の恩恵を受けることができます。
そこには、奇しくも”成長の恩恵”が存在します。
そんなことからインデックス投資は投資のタイミングを問わなかったのですが、個別株でも同じように考えてしまったのです。
我がファンドは個別株投資なのに投資資金が貯めると投資タイミングを気にしていませんでしたが、現実的には投資タイミングが非常に大事ということです。
レバレッジを嫌う
続きまして二つ目はレバレッジについてです。
レバレッジ(借金)をかけると自己資本の何倍もの資金により効率よく稼ぐことができるかもしれません。
ただそれは「うまくいっている時は」という前提が入ります。うまくいってない時は何倍もの大きな損失を被ることになります。
レバレッジは事業を行っている人だけに該当する話ではありません。
レバレッジで投資する場合も、投資した企業がレバレッジを掛けている場合にも当てはまります。
バークーシャーの経営方針はかなり保守的です。そしてレバレッジを掛けていない事に満足しています。
レバレッジを掛けないことで多少のチャンスを逃したとしても気にすることはない、後悔したこともないとマンガーは語っています。
レバレッジの濫用により会社を破綻させた歴史や経済が崩壊してきた歴史を何度も見てきたからこそレバレッジを嫌うのでしょう。
私もレバレッジは一番遠くに置いています。これでいいのです、このまま行きましょう。
学び続けること
最後の3つ目は学び続ける事についてです。
バフェットやマンガーがかなりの読書家であることは周知の事実です。
マンガーは子供たちが自分のことを”足の生えた本”と呼ぶほど本を読んでいたといいいます。
投資した資産だけでなく学んだ知識も複利で増えていく
マンガーが「読書により学び続けたことで50歳の時より90歳の今の方が優れた投資家になった」、「バフェットに関しても65歳過ぎてから進歩した」と語っているように投資の世界では”複利”という概念が非常に大切であることが分かります。
知識についても複利の効果が働くのです。
バフェットやマンガーのように90歳になっても第一線で活躍できる業界は投資の世界以外にないと思われます。
もちろん、彼らのように第一線で活躍し続けるには並々ならぬ努力(読書により学び続けることや考え続けること)が必要でしょうが、投資家であり続けるのに必要な身体的特徴は明晰な頭脳と本をめくる指先の機能だけでよいのです。
こんな素晴らしい世界は他にありません。
この投資の世界で長く活躍できるようになりたいものです。
「いつも考え続け、本を読み続けていれば、働く必要はない」と マンガーは経験から述べています
私は今バフェット関連の投資本を読み直しています。
理由は投資哲学や投資方法を整理するためです。(ブログを書くことでも整理しています)
そして今回この本に教えられたことがあります。
それは投資本だけでなく企業の歴史、人でいうところの伝記に関する本をもっと読むことが必要だと気付かされました。
例えば100冊読めば100通りの企業の盛衰を知ることができます。
企業がどうやって繁栄してどうやって衰退していくかを学ぶことができるからです。
そうやって読書を続ける投資家になれれば、働く必要はないのかもしれないと感じる自分がいます。
早速企業の盛衰に関する本を5冊ほど購入しましたので、バフェットを読みながら読んでいきたいと思います。
今回取り上げたのは「マンガー投資術」の内のほんの一部でしたが、他にも沢山のバークシャーの有名な投資哲学がありました。
読んだときの自分の立ち位置や状況によって感じることが違うと思います。
今回、私はこの記事でピックアップしたことが特に心に刺さった内容でした。
また時間を置いて読んでみると違うところにビビッとくるのかもしれません。
夜眠るときに朝起きたときより少しだけ賢くなれるように、これからもずっと学び続けます。
以上 『マンガー投資術』を読んでみて でした。